鰹と昆布の合わせ出汁は日本が誇る「ユネスコ無形文化遺産:和食」の根源となる部分です。
今では海外の観光客が和食を求めて日本に来日されます。
京都1の観光スポット嵐山には多くの高級旅館が軒を連ねています。予約客の8割が外国人観光客だそうです。
コロナが収束し2023年9月の売上はコロナ前の1.5倍を記録しているとお店の方から聞いています。
紅葉のピーク時期11月~12月は今まで経験したことないぐらい忙しくなると見込んでおられます。
殆どの外国人が旅館で提供される日本料理の繊細な味に驚かれるそうです。
そんな日本の誇りでもある味の根源になる出汁について正しく知っていただけると嬉しいです。
1番だしの取り方
材料
水: 1ℓ 昆布: 10g 鰹: 20g〜30g
※昆布は出来るだけ一晩水に付けておく。時間がない時は30分だけでもok
- 昆布入りの鍋に火をかけ中火で温度を上げる
- 70℃〜80℃まで上げ、15分に煮出す
- 鍋からユラユラ湯気が上がる状態が75℃前後
- 昆布を取り出し一度沸騰させ灰汁を取り除く
- 灰汁を取り除くことで澄んだ仕上がりが透き通った色の出汁になります。
- ※昆布は捨てずに残しておく(二番だしで使います。)
- 沸騰後、火を止め鰹節(薄削り)を投入
- 火を止めてから入れる事で鰹節から出る酸味を抑える事ができます。火を付けたまま鰹節を入れると水温が高すぎ鰹節がなかなか沈まず、煮出し時間が長くなり雑味が出る原因になります。
- 鰹節が全部沈んでから1分〜2分放置します。
- 沈まない問は箸で押し込んでください
- 濾して完成! ※もったいないですが出汁ガラを絞る事は絶対NG
一番出汁の完成です。
昆布を水に付ける時間を抜けば調理時間20分以下ですね。
二番だし
まず、二番だしとは何かを説明します。二番出汁は一番出汁を取った際の出汁ガラで再度出汁取ることです。一番出汁と違って、煮出し時間と温度も違います。二番出汁はスッキリしとした出汁ではないのですが一番出汁にはない深みある味に仕上がります。
材料
一番出汁で使った昆布と鰹節の出汁ガラ+鰹節10g
- 鍋に水1ℓと昆布と鰹節の出汁ガラをいれる
- 鍋に火を付け強火で10分煮だす。
- 90℃くらいの温度でコトコト煮込みます
- 最後に新しい鰹節10gを香りづけとして入れ、濾して完成
外食店では一番出汁のみを料理に使うお店が多い傾向にあります。二番出汁は味付けの濃い煮炊き物、味噌汁に使われることが多くなります。
出汁に正しい取り方はなく、そのお店に合った出汁を取る事が正解だと思います。
今回紹介した出汁の取り方を参考にし自分流にアレンジして自宅でも出汁を取る機会を増やしていただけると嬉しいです。
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